先日、クライアント先のご担当者から質問を受けました。
「なんかの届が従業員の自宅に届いたけど、捨てていい?」とのこと。
正確な書類名をお読みいただいた所、「老齢厚生年金受給権者支給停止事由該当届」という
非常に重要な書類。
その会社では60歳の誕生日の月末で定年再雇用の契約となります。
60歳当時の61%未満に賃金を下げ、雇用保険高年齢雇用継続給付及び在職老齢年金を受ける
制度設計をしていました。
雇用継続給付は、60歳~65歳までの期間に60歳到達時の賃金に比べ75%未満に
低下した際に申請するものです。
ただしその期間は特別支給の厚生年金も一部止まります(最高で標準報酬月額の6%)。
これらの手続きは通常会社経由で行い、会社のご担当よりご本人にも一連の説明をしておるようです。
この雇用継続給付の手続きを行うと、情報が年金事務所のデータへ流れます。
その為、後日にご自宅へ上記書類が届くのです。
そのまま返送をせずに放置すると、年金は一部停止どころか全額が停止になります。
先日の従業員の方は69歳の方でした。
60歳代前半で雇用継続給付を受けていたものの、書類を放置した為にそのまま支給停止されていたようです。
まだ現役の方だった為、年金が出ないことに強い疑問を持っていなかったそうで、
70歳目前になって再度年金事務所から通知が届いたという背景がありました。
年金は全てご自身での申請が原則です。昨年この届出用紙が変わり、少し分りやすくなりました。
もしご自宅へ書面が届いていらっしゃる方は必ず投函しましょう。
neko's
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