今回の診療報酬改訂では再診料の引き下げはありませんでしたが、外来管理加算に「5分診療が要件」となり、開業医の先生方はとても頭を悩ませていることと思います。
外来管理加算をとるためには5分以上診療が要件ですので必然的に時間あたりに診察できる患者数に制限がかかることになります。診療時間が7時間の場合、単純計算で一日あたり12人×7=84人しか診れないということになります。薄利多売ではないですが、多くの患者さんを診ることで経営を成り立たせてきた開業医の場合には大幅な減収になる可能性があります。
厚生労働省の「診療報酬の算定方法の制定等に伴う実施上の留意点について」(H20.3.5保医発第0305001号)によれば、「診察時間」とは患者が診察室に入室した時点を診察開始時間、退室した時点を診察終了時間とし、その間一貫して医師が患者に対して問診、身体診察、療養上の指導を行っている場合の時間に限るということになっています。
ちょっと冷静に考えてみると、「内科」などは血圧を測定して聴打診し、体調チェックし、検査結果の説明や現状の説明等すると5分はあっという間のような気がします。
一方、数をこなすことを要求される「小児科」「耳鼻科」では外来管理加算をとりにいくよりも、今まで通り、手際よく要点を診て患者さんをこなしていくほうが減収幅は少ないと思います。
なんでも裏表があります。今回の外来管理加算「5分ルール」は多くの開業医にとってよくないものであることは事実です。が一方、今回のこの外来管理加算の改定は先生方の診療スタンス・経営スタンスを今一度見直す良いチャンスでもあります。ご自身が開業されたときの思い・患者さんへの思い等々を思いおこし今後の診療スタンス・経営スタンスを見直してみていただければと思います。弊社ではそのようなアドバイスをさせていただくことも可能です。お気軽にお問い合わせください。
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