突然ですが、お手元に2期分の決算書をご用意してみてください。
皆様は、実際に2期分の決算書をお手元に並べて比較してみたことがありますか?
今回は、「成長性を調べる」ということで以下の2点を比較してみてください。
過去の成長データから、今後会社がどのくらい成長するかを予測する指標となります。
①売上高成長率(増収率)
☞ 企業の成長性を分析するのに最も一般的に使われるのが、売上高成長率です。
これは前期に対してどのくらい売上が増加したかということになります。
もちろん前期と比較して増加していると良いのですが、同業他社との比較も忘れてはい
けません。
また、一発ヒット商品などで売上が一時的に増えた場合などは、前期と比較して売上高
は増加するかもしれませんが、翌期に同じようなヒット商品が出ない場合は、売上高が
落ちる可能性がありますので注意しなければいけません。
②粗利益成長率
☞ 粗利益というのは企業において最も基本的な利益ですので、粗利益の成長を見ること
で企業の現場の力を判断することができます。
ここでは、変化を見るだけでなく、粗利益の増減の要因をしっかりと見る必要がありま
す。
例えば、粗利益が減少したという理由には、材料や仕入商品の値上げや生産効率が
悪くなったなどがあるかと思います。
①と②の関係は??
売上高成長率 + 売上が増加しても粗利益が減っている場合には、粗利率の
粗利益成長率 - 低い商品が多くなってきているなどが考えられます。
売上高成長率 - 上記は逆の場合には、売上が不調であっても、それ以上に
粗利益成長率 + コストダウンに成功したなどが考えられます。
他にも前期と比較して、売上や粗利益の増減が考えられる要因としてはたくさんあるかと
思います。
重要な点は、比率の変化を商品別、得意先別、部門別に分析してその要因がどこにある
のかをつきとめることです。