今回は、損益計算書や貸借対照表などの財務データを用いるのではなく、技術力、ものづくり力、ブランド力といった、企業の「基礎体力」を評価することによる、成長性をあげる方策を考えていきたいと思います。
① 企業の基礎体力を上げる
企業の基礎体力は、短期間で上がるものではありません。
中長期的(5年~10年程度)な事業計画を策定し、実践していく必要があります。
② 技術力
企業の技術力は、その企業にいる技術者の質で見る方法と、技術者が開発した製品の中身でみる方法があります。
技術者の質は、技術系資格(情報処理技術者など)の保有者数、会社が使っている研究開発費などを同業他社との比較で、評価することができます。
開発した製品の質については、その製品の性能やコストといった製品自身の指標で見ることができます。
具体的には、開発した製品のコスト競争力、性能競争力、コストパフォーマンスなどを同業他社との比較で、評価することができます。
③ ものづくり力
ものづくり力を測る方法として、技能者の人数、技能者の育成システム、製造現場の不良率などを把握し、同業他社との比較により評価することができます。
昨今、熟練者の高齢化により技能の伝承が問題になっており、ものづくり力の低下が叫ばれています。この中で、トヨタが行っている教育者のための教育=トレーナーズトレーナーが注目されています。
④ ブランド力
ブランド力を持つこと、又は維持するためには、それに見合った商品の品質が必要です。それは、企業への信頼性、商品の愛着、企業の先進性、価格比較を兼ね備えたものであります。
以上のように、過去の数字からの評価ではなく、今後は上記内容を踏まえた成長性の評価が必要になるかと思います。今後の事業計画の参考にしてください!