<領収書なんか誰も見ない>
精算が終わった領収書を金庫の中にしまっておき、まとまったらスクラップなどに、日付順にキレイに並べて貼っている経理社員がいます。 A、誰のためにキレイに貼るのか 何のために領収書をキレイに貼るのでしょうか? もちろん、あとで見るときにわかりやすいからです。でも、社内の人が領収書を見ることはほとんどありません。 見るのは、会計事務所か税務署ぐらいです。つまり、経理社員は、会計事務所や税 務署のために、領収書を見やすくキレイに貼ってあげているということになります。 経理社員にとって、会計事務所や税務署は、自分の仕事をチェックする立場にあり ます。したがって、自分がちゃんと仕事をしていることをアピールするために、たと え会社の利益にまったく貢献しない仕事であろうとも時間をかけて丁寧にやってし まうのです。 B、領収書が見やすいとメリットがあるのか もちろん領収書が見やすく整理されていると、会計事務所はチェックしやすいので、仕事がスムーズに進み、試算表などの説明などに時間を多くかけることができます。 税務署においても、領収書の整理がしっかりしていると、調査官の印象も確かに悪 くありません。 でも、それ以上、会社にとってメリットはないでしょう。領収書はあくまでも、証拠書類にすぎないのですから、いくらキレイに並べてもそれ以上の価値はないのです。 結局、領収書は、どこにファイルされているかが明らかであれば問題ないのです。 誰も見ない領収書を、時間をかけてキレイに整理するのは、もうやめましょう。
(BY GOTOKU-Style)
※ 藤間事務所は、代表・税理士児玉尚彦氏が主催する「経理合理化プロジェクト」のプロジェクト推進事務所です。本文は税理士児玉尚彦氏の著書『キャッシュレス、伝票レス、社員レス!ココまでできる経理の合理化』、『「儲かる経理」に30日で変わる究極の方法』から引用しています。