日本医師会より「患者窓口負担についてのアンケート調査」の結果報告がありました。
このアンケートは、患者の窓口負担について負担感の実態を把握し窓口負担の見直しが受診行動に与える影響を検討するというものでした。(回答者数は8,278名で回答施設数は診療所336件・病院31件)
以下アンケート項目とその回答結果を患者の窓口負担割合別に見ていきたいと思います。
①外来受診の窓口での支払いの負担感が「とても負担」「やや負担」
3割負担66.5% 2割負担58.3% 1割負担38.2%
②今後窓口での支払いが増えたときには受診回数を「確実に減らしたい」「多少減らしたい」
3割負担50.8% 2割負担52.7% 1割負担33.0%
③経済的な理由により受診しなかったことが「ある」
3割負担11.5% 2割負担10.2% 1割負担6.6%
④経済的な理由により受診を控えた結果、症状が悪化した患者の割合
3割負担6.5% 2割負担7.1% 1割負担3.4%
⑤窓口負担割合の引き上げについて「反対」「どちらかといえば反対」
81.3%
以上の結果より、多くの患者が窓口での支払いに対し負担感を感じていることがわかります。またその負担感により受診抑制がかかっていることも見てとることができます。医療費の抑制という課題もありますが、特に低所得者層に係る窓口負担割合の引き上げは慎重に検討されなければならないでしょう。患者にとっての医療費とは窓口負担を意味します。医療機関側においては患者にきちんと説明することが大切です。受診抑制やそれに伴う症状の悪化など窓口負担の患者への影響は大きいのではないでしょうか。
なお、税務上は窓口負担を免除した場合に免除額を収入計上することを忘れないようにしましょう。
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