会社の収益性を分析するためには様々な手法がありますが、今回は代表的な手法である「損益分岐点分析」についてご説明します。
会社が黒字になるための最低限の売上を「損益分岐点売上高」といい、実際の売上高がどのくらい損益分岐点売上高を上回っているかの指標を「損益分岐点比率」といいます。
「損益分岐点売上高」は「固定費/(1-変動比率)」で計算し、「損益分岐点比率」は「損益分岐点売上高/実際の売上高」で計算します。
例えば、損益分岐点比率が40%の場合、売上が現在の40%に落ち込むまでは赤字にならないことを意味しています。
つまり、これが低いほど売上が減少しても利益を確保できる体質であるということです。
ちなみに「100%-損益分岐点比率」を「安全余裕率」といい、売上があと何%落ちるまで黒字を維持できるかを示しています。
損益分岐点比率を下げる、すなわち赤字になりにくい企業体質をつくるためには、以下の2つの方法があります。
①固定費を下げる
…売上に直接関係のない、毎月の給与等の費用を固定費といいますが、これを下げることにより、損益分岐点比率を下げることができます。
②変動比率を下げる
…固定費に対し、売上に比例してかかる材料費等の費用を変動費といいますが、これを下げることによっても、損益分岐点比率を下げることができます。
是非この手法を用いて、皆さんの身近な会社の収益性を調べてみて下さい。