日本医師会は、平成22年度診療報酬改定後の4月分のレセプト調査結果を発表いたしました。
今回の調査は、全国4816施設の医療機関を対象にしています。(診療所1375、病院135、合計1510施設で、有効回答率は、31.4%となっております。)
調査結果は、診療所の外来における1日当たりの点数は▲0.21%となっており、医科外来の改定率0.31%を下回ることとなりました。つまり、医科外来には、病院外来が含まれておりますため、病院外来はプラス幅が大きく、診療所外来はマイナスという結果になったわけです。ちなみに、病院の入院は+3.62%、外来は+3.44%、有床診の入院は+5.68%となっています。
このほか、地域医療貢献加算(3点)の届出をしている診療所は27.2%に留まっております。今後届出の予定ありという診療所を加えても29.1%と低い傾向にあります。
中川俊男副会長は地域医療貢献加算について、「みんな慎重な対応をしている。現在の要件でもっと取れるので、状況が落ち着けば増えるだろう」と述べております。
原中会長は、地域医療貢献加算の新設について、「診療所の報酬を下げないために出てきた苦肉の策」であり、「本来なら再診料を71点に戻すことが正しいが、(病院との)格差是正の大前提がある中で、再診料と同じように1回ごとの診療で加算できるようにした。」と述べていました。現実には、この苦肉の策は効果が薄く、やはり、診療所の報酬は下がってしまったという結果になりました。
一方、外来管理加算の算定回数は対前年度比で、全体では3.26%、診療所は2.74%、病院は6.13%に増えたことがわかりました。なお、22年度診療報酬改定では、外来管理加算の5分ルールを撤廃する代わりにいわゆる“お薬受診”は算定不可という要件に変更されています。
今後も診療所経営については、厳しい時代が続いていくものと思われます。TOMAグループは、貴院が永続的に地域医療に貢献できますよう、全力でアドバイスさせていただきます。お困りごとがございましたら、お気軽にご相談ください。
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