会社が大きくなるにつれ、問題となるのが社内コミュニケーションです。社長の方針をいかに社内の隅々まで浸透させるか、個人が持っている営業ノウハウに対し、いかに社内で理解を得られるかが課題になります。
会社の規模がとても小さくワンフロアでお互いの顔が見える状態では問題ありませんが、会社が大きくなり、違うフロアを借りるなど物理的に離れてしまった途端、社内コミュニケーションを活性化するには実際に会うのが一番ですが、コストもかかるので、それを補うための情報共有ツールがいろいろと登場しています。
たとえば、手軽な情報共有ツールとしてメーリングリストがあります。ところがメーリングリストは、社員が増えるにつれいろいろ問題を引き起こします。たしかに業務日報などをメーリングリストに流せば情報共有になりますが、メール形式なので、各自が整理しない限り再利用できません。つまり、社員のITスキルに依存するためパソコンに詳しくない社員はせっかくの情報を活かせないのです。また社員が増えていくとメーリングリストに流れるメールの量が増え、重要なメールが埋もれかねません。
一方、グループウェアを導入すれば「業務日報」「議事録」と整理した分類名を付けて電子会議室が作れるので、ITスキルが低い社員でも利用できます。また緊急性の高い指示や連絡はメールで、事後報告でもよいものはグループウェアで、と切り分けることで流れるメール量を抑えることができるのです。
小さな会社がグループウェアを導入し情報共有する一番のメリットは、表面的なことだけでなく全体を見渡す広い視野を持つことができる点です。情報の共有化を進め、社員全員が顧客からの要望や課題を共有することで、三人寄れば文殊の知恵ではありませんが、いろいろなナレッジ(知識だけでなく、データやノウハウ、情報なども含めた知的財産全体のことを指す)を持ち寄り解決していくことができます。これができれば、中小企業の持ち味である組織の俊敏さにますます磨きをかけ大企業に対抗していけるのです。ぜひ、グループウェアというツールを活用して、情報の共有化を進めましょう。
(引用文献:仕事とパソコン)
最近のコメント