「イチロー選手に学ぶセルフ・コーチング」庵里直見著
変化を継続する
「よし!これだ」「やった!」と喜んでも、状況が変わると再現できなかった。
そんなことはよくありますね。
イチロー選手は「そういうことの繰り返しだ」と言っています。
そして、彼はこんなことも経験しているのです。
「交通事故さえなければ、きっとピッチャーを目指していたと思います」
「でも事故のおかげで速い球が投げれなくなった」
「結果的に打者としてプロを目指すきっかけをつくってくれたのは、この交通事故なんですね」
なんと高校時代まで、イチロー選手はピッチャーでした。
しかし、交通事故で速い球が投げられなくなったので、打者としての道を選んだというのです。
もちろん、その時は大きなショックを受けたことでしょう。
しかし、彼はそこから見事に立ち直ったのです。
人には言えないような苦労もあっただろうし、陰で努力も重ねたに違いありません。
そして、打撃練習を続け、工夫を重ねる事によって日本ばかりではなく、メジャーリーグでも屈指の打者となったのです。
高校時代にピッチャーとして出場もある選手が、交通事故によって速い球が投げられなくなる。
それは、自分の夢が絶たれたことを意味すると思えるはずです。
しかし、今ではイチロー選手は
「でも事故のお陰で速い球が投げられなくなった。結果的に打者としてプロを目指すきっかけをつくってくれたのはこの交通事故」
と事故を振り返り、結果として事故が良い方に導いてくれたと考えているようです。
「人間万事塞翁が馬」ということわざをご存知の方も多いでしょう。
中国のある老人が馬が逃げ出し、周囲が残念に思っているのに当の本人は「どうなんだろうね」というような調子。
やがて、その馬が駿馬を連れて戻ってきた。
首位が喜んでいると息子がその馬に振り落とされ、骨折してしまう。
なんてことだと嘆いていると、戦争が起こり、健康な若者は皆戦場に送られたが、足が悪かった息子は行かずに済んだ、というのです。
つまり、人間は出来事に対してその時のその時で良し悪しの判断をするものだが、長い目で見ないと何が良いか悪い分からない。
そういうものかも知れない。
失敗や事故をどのように捉えるかで未来の自分が変わりますね。
最後は自分がどうポジティブになれるか?
苦しい時こそ、感謝してポジティブに生きたい・・・
(メルマガ「HS コーポレーション星野 修の想い・志」より)
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