タクシーに乗った瞬間、不穏な空気を感じることがあります。
運転手さんの顔が笑ってない。
行き先を告げても、返事もしない…。
たいていの人は、「わっ、イヤなやつに当っちゃった」と、自分の不運を嘆くのではないでしょうか。
でも、こんなとき僕は「チャンス!」と思うようにしています。
「よし、この不機嫌な運転手さんを、なんとかニッコリさせてみせる」と、自分で自分に賭けを仕掛けて、燃えるわけです。
僕がやるのは、まずこのタクシーの運転手さんの立場に立ってみることです。
運転手さんも大変です。
昨日から寝ないでずっと走っているんだから。
今日なんかお昼ごはんも食べてない。
でも、そんなに頑張っても、不況でお客さんは減る一方。
あくまでも想像ですよ。
想像の世界で、「そりゃ、口ききたくないのもわかるよ」と運転手さんの身になってみるわけです。
「大変だよね」って思った瞬間に、空気が変わるっていうんでしょうか。
最初に感じた不穏なピリピリ感がなくなります。
その上で、おもむろに話しかけてみます。
「今日は、案外とすいてますね」
「あっ、その先、事故ですかねぇ」
これは面白いゲームなんだと思えば、あの手この手と作戦を考えるのも苦ではない。
相変わらず無視され続けても、かえってチャレンジ精神がかき立てられるというものです。
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