リーダーはこの五つの心を、状況に合わせて自由に使いこなせるのがベストです。そのためのチェックポイントを記します。
①厳しさ(父親のような心)
□全責任は自分にあるとの自覚に立ち、失敗はすべて自分が引き受ける覚悟でいる。
□最後まで気を抜かず、妥協は許さない。
□本人の将来のために、仕事上の欠点は厳しく叱り、体を張ってでも良い方向に導く。
□社員の成長のために、厳しく課題を課し、
成長するまで辛抱強く付き合う。
②優しさ(母親のような心)
□社員がいい仕事や難しい仕事を成し遂げたとき、我がことのように喜び、ほめる。
□社員の能力や、勤務態度に応じて正当な評価を行ない、やる気を引き出している。
□出社時、社員に挨拶をし、声をかけ、信頼関係をつくっている。
□社員に参画意識を持たせるため、時には思い切って社員の意見を取り入れている。
③冷静さ(大人のような心)
□嫌がる仕事、苦手な仕事でも、全体のバランスを考え、的確に命令を下し実行させる。
□即断即決、どんな物事も即座に対応し、難しい問題は信頼のおける人に相談する。
□部門や社員の問題点を「重要度」「緊急度」で分類し、優先順位をつけて処理している。
□決算書などの数字を読み、状況を捉えるのが上手い。計算力もある。
④楽しさ(自由な子供のような心)
□「前例に沿った仕事」より、リスクが大きくとも、新たな可能性を生むハイリターンの仕事を選ぶ。
□常に希望を語り、困難な状況下においても、「どうすればいいか」を前向きに検討する。
□独自の健康法で心身を整えている。年齢よりも若く見られる。笑顔でいることが多い。
□時には無礼講で飲みに行ったり、また遊びや趣味で、楽しくコミュニケーションをとっている。
⑤素直さ(従順な子供のような心)
□社員の仕事ぶりを熟知し、常に社員の立場に立ち、アドバイスするよう考えている。
□自社の利益よりもお客様満足度を優先する。さらにお客様の気づかないニーズを探すよう取り組んでいる。
□愚痴よりも、人にお世話になったことや、尊敬する人の人柄に惚れて仕事をしてきたことを語ることが多い。
□仕事や家族、社員を信じ、自分を活かしつつ仕事ができる。
性質の異なる五つの心に気づき、冷静に自分を見つめることができるようになれば、
心を状況に合わせて自在に使いこなせるように変わってきます。
「人は鏡」です。己の心が相手にどのように反映しているのか、時には自己を見つめ、
偏った心があれば別の心を働かせてみるのも必要な実践といえるでしょう。
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