リッツカールトン・ホテルがすばらしいサービスを生み出す源泉は、「クレド」と呼ばれる企業理念を共有するところにあります。
その共有の場として一番重要な機会は、「ラインアップ」であると、
リッツカールトン・ホテルの幹部、高野登さんは、講演の中で強調されていました。
ラインアップとは、世間一般にいうところの朝礼です。
しかしその内容、運営方法が以下のように深いのです。
朝礼もここまで徹底すれば、素晴らしい効果を発揮するという事例と捉えてもいいと思います。
①1日6回全ての職場で行う・・・
24時間営業のホテルなので、夜間も含めて、さまざまな始業時間があります。
6回行うことで毎日全員がラインアップに参加できることになります。
クレドが記載された名刺大の大きさのクレドカードは常に携帯することになっており、
ラインアップの最中は手元に取り出します。
②クレドの内容20項目のうち1項目がラインアップのテーマとして取り上げられる・・・
スピーチ担当者は、この項目を唱和するだけでなく、その理念に基づく実践事例についてスピーチする。
他人事としての理念でなく、自分事としての理念であることを意識づけられる。
③ラインアップで取り上げた1項目はラインアップの時だけで終わるのではなく、
その日の業務中、それに意識を集中する。
④その日設定される1項目は本社から指示される世界共通のものである・・・
全世界の社員が同じテーマについてスピーチし、意識し、その行動をとる。その共通理念は目に見えない相乗効果を生み出すのだと思います。
同社の、ある社員さんのクレドカードを見せていただいたことがあります。
そのクレドカードは使い込まれてぼろぼろになっていました。申し出ればいつでも新しいものに飼えてくれるそうですが、
古いそのカードに愛着があるから使いたいのだそうです。
こんなところにも、同社のクレドの浸透度が表されています。
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