マネジメントの見地では企業の社会的な責任についても目標を持つべきだと考えられています。企業の社会的責任には2種類あり、双方に対して企業は、適切な目標を掲げて対処すべきです。
1970年代は、消費者問題や公害問題に対する企業の責任が問われるようになった時代でもあります。こうした背景のもと、企業の社会的責任を大きな課題として取り上げられてきたのです。
2種類の社会的責任
企業には2種類の社会的責任があります。1つは企業の活動から発生した社会的責任です。そしてもう1つは、企業の活動とは関わりなく社会にある問題に対する企業の責任です。
社会や経済の前に、企業はあまりにも無力です。社会的責任をおろそかにすると、企業は一夜にして抹殺される可能性さえあります。
したがって、社会的責任の目標設定が必要となるのは、企業が社会に対して責任を負うというよりも、組織の永続を目的に、マネジメントが企業に対して負うべきものなのです。
責任を事業機会に変える
社会的責任を後ろ向きに捉えるのではなく、事業機会として捉えるべきだと考えます。つまり果たさなければならない責任を事業機会に転じ、成果を上げる一助にせよ、という考え方です。
こうした見地から、上記で見た2種類の社会的責任に対して、企業の目標を設定することもできるでしょう。
ただし、責任には限界があります。過大な目標は身の破滅にもつながりかねないので注意が必要です。企業の能力を超える責任を負うのは無責任というものです。
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