マーケテイング目標、イノベーション目標、経営資源と生産性の目標、そして社会的目標、これらが定まってはじめて利益に対する目標が決定できます。
利益の諸側面と利益目標
以前触れたように利益には4つの側面がありました。
①利益は成果の判定基準
②利益は不確定というリスクに対する保険である
③利益はより良い労働環境を生むための原資である
④利益は社会サービスと満足をもたらす原資である
このうち利益目標設定の根拠になるものは②~④です。利益は企業が社会に貢献するための諸活動を賄うものでなければなりません。そのためには、企業が継続して活動できる利益、すなわち未来へのコストが不可欠になります。こうした考えに従って目標利益を設定すべきです。
目標間のバランスと優先順位を考える
これらは、利益と目標のバランス、長期と短期のバランス、目標間相互でのバランスを考慮しなければなりません。
また、目標間で優先順位を設定するのも重要になります。優先順位の決定は、リスクを伴います。しかし、間違った優先順位でもないよりはと考えます。これは、すべての目標を同時に達成するのは困難だからです。
優先順位の決定は優劣順位で
優先順位を決定するコツとして、優劣順位を考える手法が効果的です。つまり、不必要なもの、重要度の低いものから考えるわけです。それを前提にして、①過去ではなく未来を選ぶ、②問題ではなく機会に焦点を当てる、③横並びではなく独自に方向を決める、④無難で容易なものではなく、変革をもたらすものに照準を当てる、これらについて考えるのが優先順位を決めるポイントになります。
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