笑顔はなぜ大切か
「接客は、笑顔が大切」
というのは、
ほとんどの人が理解をしています。
でも、なぜ笑顔が大切なのでしょう?
「それは、お金を頂いているから、
感謝の気持ちを表すために」
と答える人が結構いますが、
厳密に言うと、それほど正しい答えではありません。
そう答える人は、
お金の代わりに笑顔を出している意識なので、
お金の金額によって笑顔の度合いが変わるのです。
500円の商品を買われたお客様にはちょっとの笑顔、
20万円の商品を買われたお客様にはとびっきりの笑顔、
という風に、笑顔を使い分けてしまうんですね。
笑顔を使い分けてしまうということは、
接客の心も使い分けてしまっています。
20万円の商品を買おうと思ったけれど、
やっぱりこっちの500円にしておくわ、
というお客様には、
最初は格別の笑顔だったのに、次にはひきつっています。
そういう笑顔は、打算的な笑顔であって、
心からの笑顔とは言えません。
なぜ、接客に笑顔が大切かと言うと、
「笑顔のほうが、お客様が嬉しいから」
です。
怒った表情で接客されたり、不愛想な表情で話されたりするより、
笑顔で話してもらったほうが嬉しいですよね。
お客様にとって嬉しいことと嬉しくないことだったら
どっちを優先するべきか。
当然、嬉しいことですよね。
だから、笑顔で接客をするのです。
そんなシンプルな話なのです。
「お客様が嬉しいから」という考えであれば、
「あっ、ここでヘラヘラと笑顔で接したら、
お客様は嬉しくないよな」
と思った時には、ピタッと真顔になります。
お客様の嬉しさを先に考えているから、
そういう表情ができるのです。
逆に、怒った表情で接客されることで
商売になっている分野もありますよね。
例えば、ツンデレのメイド喫茶なんてそうです。
SMクラブなどもそうでしょう。
ツンとして厳しい言葉を浴びせることで、
お客様は嬉しい。
だから、ツンとします。
お客様が嬉しいから、その表情なのです。
完全に脱線しました。
要するに、
「笑顔はお金に対する感謝の気持ち」とか、
「笑顔になれば儲かるようになる」とか、
お金のために笑顔を考えるのではないということです。
「お客様が嬉しくなるには、どうするか」
という、お客様本位の視点で考えたら、
笑顔という答えに行きつく、というだけなのです。
「笑顔で接客しましょう!」という号令だけでは、
大した意味はありません。
なぜ笑顔で接客しなければならないのか。
その理由をきちんと定義づけておきましょう。
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