けいです♪
“あるじじいの話”シリーズです♪
ある女性がうわさを聞きつけ、じじいの所へ相談に来ました。
その女性は言います。
「なぜ、私は結婚できないのでしょう?
声をかけてくれる人もいるから、顔は悪い方じゃないと思います・・・
相手にも気に触るような事は言わないようにしていますし、
これでも結構気を使っているんです」
じじいはニタ~っと鼻の下を伸ばし、
女性の方を見て、
「たしかにべっぴんさんじゃの~♪
なら、
ワシと結婚するかぃ?」
と言った矢先、
「しませんっ!
それより、本当に噂のおじいさんですか?」
と怪訝な顔をしていたため、
じじいは真面目な顔になり、言いました。
「うぉっほん、
では、はっきり言おう。
あなたは、
“人のいい人”であって、
“いい人”ではないっ!」
「・・・えっ、
どういうことですか?」
「つまりっ!
よく見られようとして、
相手にとって触りの良い言葉だけを選んで使っているのがバレバレなんじゃ・・・
だから、相手は“本音で語り合えない”とか“距離を感じる”と言って離れていってしまうのじゃ。
心あたりはないか?」
「そういえば、付き合って1年~2年位すると、みんな私の元を去って行きます・・・
“嫌いじゃないんだけど”って言って・・・」
「みんな、もっと本音で話したかったんじゃよ。
それに、
“人のいい人”は疲れるからなぁ~
“いい人”になるが良いぞっ!
腹を割って話せば、相手も腹を割って話してくれる。
本気で叱っても、その本気が相手にとったら嬉しい時もある。
“いい人”っていうのは、
相手に対して本気でかかわれる人のことじゃ!
相手に聴き心地のいい言葉だけを選んで言うのは“人のいい人”
いつまで経っても距離は縮まらず、
他人な感じがするものなんじゃよ。
それが出来れば結婚は秒読みじゃ!」
そう言って、じじいはニコニコと歩いて行ってしまった。
ー あるじじいの話より ー
人のいい人って、みんなにいい顔をして、
それなりに人気もあって、
嫌われないんですよね♪
それも凄くいいけど、
ちょっと人間臭く、
江戸っ子のような人や、聞き分けが悪い人なんかも、
魅力があって素敵ですね♪
どっちが良いも悪いもないけれど、
本音で深く永くお付き合いするのなら、
後者の方が良いのかもしれませんよ♪
「偉い人間にはなれなくても、よい人間にはなれる」
by 中野重治(昭和の詩人・小説家)
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