未曾有の激変が続き、「非常時」ともいわれる今日、経営者の誰もが会社の存続をかけて、日々必死の努力を送っています。
歴史を振り返るとき、非常時にあって生き長らえた人と、無念にも死を迎えざるをえなかった人とが、残酷にも明確だった事実があります。
第二次世界大戦時のナチス強制収容所から生き延びたという、
なまなましい体験を収めた『夜と霧』(心理学者のフランクル著)という本があります。
その中で、収容所に入っていたフランクル氏は、究極の状況の中にあって、生死を分けたのは「心の持ちようだった」と述べています。
生きるか死ぬかの限界状況に置かれて、一方は「(この悲惨な)人生から何が期待できるのか」と考え、
もう一方は「人生が何を我々に期待しているのか」と自らに問いを発したのです。
結果として、「人生から何が期待できるか」という受身的な考えをした人々が倒れ、
逆に、客観的に自分自身を見つめて「人生が何を我々に期待しているのか」と、
過酷な状況に対して積極的に意味を見いだそうとした人々が生き延びたのでした。
最近のコメント