私は技術者として、また経営者として、
長く「ものづくり」に携わる中で、偉大な存在を実感し、
敬虔な思いを新たにすることが少なくありませんでした。
大きな叡知に触れた思いがして、
それに導かれるように、様々な新製品開発に成功し、
事業を成長発展させ、さらには充実した人生を
歩んできたように思うのです。
このことを、私は次のように考えています。
それは偶然でもなければ、私の才能がもたらした必然でもない。
この宇宙のどこかに、「知恵の蔵(真理の蔵)」とも
いうべき場所があって、私は自分でも気がつかないうちに、
その蔵に蓄えられた「叡知」を、
新しい発想やひらめきとして、そのつど引き出してきた。
汲めども尽きない「叡知の井戸、
それは宇宙、または神が蔵している普遍の真理のようなもので、
その叡知を授けられたことで、人類は技術を進歩させ、
文明を発達させることができた。
私自身もまた、必死になって研究に打ち込んでいるときに、
その叡知の一端に触れることで、
画期的な新材料や新製品を世に送り出すことができた
──そのように思えてならないのです。
(略)
では、「知恵の蔵」の扉をひらき、
その叡知を得るにはどうしたらよいのでしょうか。
それには、一点の曇りや邪心もない純粋な心を持って、
燃えるような情熱を傾け、真摯に努力を
重ねていくことしかないと考えています。
美しい心を持ち、夢を抱き、
懸命に誰にも負けない努力を重ねている人に、
神はあたかも行く先を照らす
松明(たいまつ)を与えるかのように、
(「知恵の蔵」から一筋の光明を
授けてくれるのではないでしょうか。
私は、自分自身の経験から、強くそう思うのです。
そうでも考えなければ、
どこにでもいそうな青年でしかなかった私が、
京セラやKDDIといった企業を設立して、
今日のように発展させることができた、
その理由を説明することができないからです。
京セラの創業にしろKDDIの創業にしろ、
私は寝ても覚めても仕事に没頭し、
それこそ「狂」がつくほど、凄まじい勢いで働いていました。
(「世のため人のため、この事業をなんとしても成功させたい」
と強く願い、必死の思いでひたむきに仕事に取り組んでいました。
その努力の報酬として、「知恵の蔵」に蓄積されている
叡知の一部を与えていただいたのではないかと思うのです。
この「知恵の蔵」の恩恵を受けることができるのは、
新規事業の立ち上げや新製品開発など、
創造的な仕事に取り組んでいる人だけではありません。
美しい心を持って、一心不乱に何かに取り組んでいる人は等しく、
その恵みを受けることができると私は考えています。
追伸:TOMAグループも新たな目標とお客様サービスの向上とハーフ革命を
3つ同時に追求することによって、「知恵の蔵」をひらきませんか。
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