『標語に偽りあり』（文明出版社「月刊 仕事の記録帖」より）（第911号）

東京のある店の店頭に次のようなポスターが張り出されていました。
　「笑顔宣言
　・笑顔と明るい挨拶でお迎えいたします。
　・便利で安心、安全な商品を提供します。
　・清潔でお買い物しやすい売場を目指します」

　標語ポスターの大きさは全紙大で、この店の並々ならぬ意気込みを感じ、期待して入りました。
が、現実は大違いでした。
　入店して、店員さんの目の前を通っても、笑顔どころか、「いらっしゃいませ」の挨拶さえないのです。
下を向いたまま作業をしています。
　標語に偽りありです。がっかりして、商品を見るのもそこそこに店を出たわけですが、
帰り際に、その店頭のポスターをもう一度よく見ると、ポスターは汚れていて、セロテープの一部もはがれていました。
　「笑顔と清潔宣言」のポスターが汚れて、それをそのままにしているようでは効果はゼロどころかマイナスで、恥の上塗りです。
　私たちの宣伝ポスターは汚れがなくきちんとしているでしょうか。
そして、宣言は確実に実行されているでしょうか。