山中の賊を破るは易く、 山中の賊を破るは難し これは「知行合一」(知識と行動の一致)を称える陽明学を起こした中国の学者である王陽明の言葉です。 王陽明は学者であるばかりではなく、勇敢な武将・政治家としても知られていて1519年の寧王の乱、1527年の広西省の乱などを鎮圧しました。それだけに、この言葉の重みはいっそう増すことになりますが、この言葉は二つのことを意味しています。一つは、外部のさまざまな敵や問題も、自分の心が「やる」「解決する」と決めたらそれは簡単に解決することができるが、その心の決断が大変難しいということであり、もう一つは、心には怠け心や不誠実な心、それに嫉妬の心などよくない心があり、それは私たちが考える以上に強く、どんなに優れた力のある人もそれを消すことは至難なことであるということです。 私たちの行動のすべては心が決めますが、その心をコントロールすることの難しさを知って、自分の心と向き合っていくことが大切です。
コメント