ある日、スミス夫人が病院の待合室で順番を待っていると、
小さな男の子とその母親が入ってきた。
男の子は片方の目に眼帯をしている。
少年は片目を失ったことなどまったく気にしていない様子なのだ。
夫人は、一人で黙々とおもちゃの兵隊で遊んでいる男の子に話しかけた。
「その目はどうしたの?」
少年はしばらく考えてから、眼帯を持ち上げてみせ、こう答えた。
「なんでもないよ。ぼくは海賊なんだ!」
スミス夫人は、交通事故で片足の膝から下を失ったために、
この病院で治療を受け、そろそろ義足をつけられる状態にまで回復しつつあったが、
心の痛手から立ち直ることができなかった。
自分を障害者としか見ることができなかったのである。
ところが、少年の「ぼくは海賊なんだ!」のひと言がスミス夫人を変えた。
一瞬のうちに、彼女の心はスティーブンソンの『宝島』に出てくる義足の海賊、
ジョン・シルバーの勇士をイメージしたのだ!
この時、障害者のイメージは消え去り、勇気が戻ってきた。
数分後、スミス夫人の名前が呼ばれた。
松葉杖をついて夫人が立ち上がると、その足を見て男の子が尋ねた。
「おばさんの脚、どうしたの?」
夫人は、短くなった自分の脚に目を落とすと、すぐに顔を上げ、にっこり笑って答えた。
「なんでもないの。おばさんも海賊なのよ」
出典 「こころのチキンスープ 」ダイヤモンド社より
小さな男の子とその母親が入ってきた。
男の子は片方の目に眼帯をしている。
少年は片目を失ったことなどまったく気にしていない様子なのだ。
夫人は、一人で黙々とおもちゃの兵隊で遊んでいる男の子に話しかけた。
「その目はどうしたの?」
少年はしばらく考えてから、眼帯を持ち上げてみせ、こう答えた。
「なんでもないよ。ぼくは海賊なんだ!」
スミス夫人は、交通事故で片足の膝から下を失ったために、
この病院で治療を受け、そろそろ義足をつけられる状態にまで回復しつつあったが、
心の痛手から立ち直ることができなかった。
自分を障害者としか見ることができなかったのである。
ところが、少年の「ぼくは海賊なんだ!」のひと言がスミス夫人を変えた。
一瞬のうちに、彼女の心はスティーブンソンの『宝島』に出てくる義足の海賊、
ジョン・シルバーの勇士をイメージしたのだ!
この時、障害者のイメージは消え去り、勇気が戻ってきた。
数分後、スミス夫人の名前が呼ばれた。
松葉杖をついて夫人が立ち上がると、その足を見て男の子が尋ねた。
「おばさんの脚、どうしたの?」
夫人は、短くなった自分の脚に目を落とすと、すぐに顔を上げ、にっこり笑って答えた。
「なんでもないの。おばさんも海賊なのよ」
出典 「こころのチキンスープ 」ダイヤモンド社より
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