経営上は戦略を実現するために、人事制度上は従業員個々が役割を自覚し、期待貢献を追求して成果を出し、評価・処遇を行うために、「業績管理制度」は不可欠です。
その「業績管理制度」の具体的手段として一般に用いられているのは「目標管理制度」で、その使い方には条件があります。
「業績管理・即目標管理」の条件
「目標管理」を行なうことが、そのまま「業績管理」の主要なプロセスになるためには、次のような条件が必要になります。
① 会社の戦略目標を実現するために「業績管理制度」を運用し、その主要な手段として「目標管理制度」を活用することが定められている。 ② したがって、組織(部・課・チーム)、及び従業員個々の目標は、厳格に戦略目標からのカスケードダウン(段階的細分化)により決定される。 ③ 「目標管理制度」の運用結果に基づいて 業績・発揮能力等の人事評価を行ない、社内等級、賃金が決定される。 |
業績管理制度のプロセス
このような条件を組み込んだ業績管理制度の運用プロセスは次に図示したフローで運用されます・
業績管理制度の運用フロー
12 ~2月 |
年間目標の設定 |
・戦略目標からのカスケードダウンで目標設定 ・上司と部下の合意 |
3~11月 |
進行状況確認・フォローアップ |
・年間を通じて適時(少なくとも半年間に1回)実施 ・必要があれば目標修正 |
12 ~2月 |
年間評価・フィードバック |
・自己評価・上司1次評価・更に上位の管理者による2次評価・調整・決定 ・1次評価者が本人へフィードバック |
トップの留意点
「業績管理制度」の運用は、管理者の理解力、実行能力によって巧拙が分かれ、定着にも時間を要します。各管理者への初期教育を行なうとともに、運用実態をよく観察して、管理者同士の研究会を実施するなど、自らの気付きで運用能力が高まるようにねばり強く指導しましょう。
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