これは、チーム型組織の延長線上にある組織形態です。チーム型組織の構成要素が個人であるのに対して、システム型は多種多様な要素によって構成されます。
システム型組織の特徴
システム型組織の特徴は、職能型組織、チーム型組織、分権組織、疑似分権組織など、あらゆる組織設計原則を課題に応じて取り込むところにあります。
システム型組織のメリットとデメリット
システム型組織は、柔軟性に富み、新しいアイデアを受け入れる素地が大きい点が特徴です。多国籍企業などのように、大きな変化や多様な価値観を統合することが不可欠なケースでは、システム型組織形態が必要とされます。また、政府機関や大学なども、このシステム型組織の形態を採っています。
ただし、組織の設計仕様の観点から見ると、システム型組織は欠点だらけに映ります。明快さ、安定性を欠きますし、どこで意思決定が下されるのかわかりません。また、明日のトップの養成にも不向きですし、なにより、経済性がとても悪いという欠点があります。
こうした欠点だらけのシステム型組織を運用していくには、明確な組織の目標――例えば、宇宙飛行船を月まで飛ばすというような目標――が不可欠になります。また、メンバー間のコミュニケーションの他、個々の自己管理や高い責任感も、システム型組織を運用する上での重要な要因になります。
NASAにおいて採用された組織形態がシステム型組織の始まりだと言われています。
メリット
・多様な価値観、変化を統合できる
デメリット
・明快性、安定性を欠く
・経済性がすこぶる悪い
・自己規律、高い責任能力が個々に求められる
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