効果的なIT 導入を実現するために、まず重要となるのが
日常業務に潜む業務の無駄を徹底的に洗い出すことです。
日常の中にどのような業務があり、業務を遂行する中で同じような作業が発生していないか、一度入力すれば済むような集計業務に時間がかかっていないか等、“業務の洗い出し“が重要となります。
また、“業務の可視化”を行うことによって、メンバーで同じ課題を共有することも重要です。
異なる部署間で、一方では無駄な作業と思っても、一方では非常に重要なデータとなり得る作業である可能性
があり、業務効率化を図る上で、業務全体を把握することが重要となってくるからです。
まずは業務仕分け業務に関連する部署や業務の流れ、担当者の作業内容を把握することで、ようやく個々の業務を「定型業務」、「非定型業務」に分けることが可能となり、無駄を発見し、課題を共有することが可能となります。
業務仕分けによって浮き彫りとなった課題事例をいくつか見てみましょう。
課題① データ活用
・過去に経験した業務ノウハウを最大限に活用できていない
・蓄積した顧客情報を営業活動に活用できていない
課題② 情報共有
・社員のスケジュールが共有できていない/伝達ミス、連絡遅れがたびたび起こる
・支店間や部門間のコミュニケーションが不足している
課題③ 業務プロセス
・定型的な業務が少なく、個人の技量に頼っている業務が多い
・異なる部署で同じような作業をしていることがある
課題④ 業務効率
・定型文書(企画書、報告書、議事録)が存在しない
・共通ファイルなどを探すのに時間がかかっている
繰り返しになりますが、業務課題を発見するためには業務全体を俯瞰(ふかん)する必要があります。
個々の業務の効率化はもちろん重要ですが、それによって全体の効率が落ちてしまっては業務改善の成果とし
ては片手落ちの状態となってしまいます。
特にIT 導入に関しては、業務の全体最適化を意識して改善を進めていくことがポイントとなります。
大規模なIT システムを導入しなくても、業務の一部分を改善することによって全体の効率化が図れる例もあり、
あれもこれも改善するのではなく、小さな改善でも、まずは出来ることから着手することも重要です。
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