仕事には「現業の仕事」「イノベーションの仕事」「トップ・マネジメントの仕事」の3つがあります。本章では、トップ・マネジメントの役割とその仕事について考えます。
※現業(管理・経営に対して、工場・作業場など現場で行う業務)
トップ・マネジメントの使命
まず理解したいのは、「トップ・マネジメントとは、ビジョンを打ち出し、基礎を固め、指揮する機関」だということです。トップ・マネジメントは、権力の象徴でも、ボスを言い換えた言葉でもありません。組織が真に成果を上げるために存在する機関であり、指揮することに責任を持つ機関なのです。
トップ・マネジメントの仕事
トップ・マネジメントには、上記の使命を満足させるための、特有の仕事があります。
まず、企業の使命、すなわち「われわれの事業は何であり、これからどうなり、本来どうあるべきか」を考える責任があります。また、成果を上げるための組織づくりとそれを維持するのもトップ・マネジメントの仕事です。加えて、企業の目的と実際の活動にギャップがないか、管理基準を設けて測定しなければなりません。
これら以外にも、トップだけに課せられる対外的な関係の構築とその維持が欠かせません。また、儀礼的な役割も、トップ・マネジメントが担わなければなりません。さらに、重大な危機に際して、自ら出動する準備も不可欠です。トップ・マネジメントは、こうした幾つもの課題に対応しなければならないのです。
最近のコメント