組織の設計では、構造から考えるのではなく、組織が必要とする活動=構築ブロックから考えることが必要です。企業にとっていかなる組織の構造が必要なのかを知るには、まず組織の構築ブロックを明らかにする必要があります。そのためには、活動分析、貢献分析、決定分析、関係分析が不可欠になります。
①活動分析
「不可欠となる卓越性」「どの分野で効果が上がらないとき、致命的な被害を被る別「本当に重要な価値は何別という問いに答えることで、組織の活動を洗い出します。
②貢献分析
組織内の活動を貢献の種類によって分析します。貢献の種類には、「成果活動(成果に直結する活動)」「支援活動(自らは成果を生まず、他の活動のインプットになるもの)」「家事活動(健康管理や食堂、福祉など)」「トップ活動」などがあります。
③決定分析
意思決定の種類と手順を明確にします。そして、意思決定の権限や、責任をどこに負わせるかを明らかにします。
④関係分析
共に働く相手、貢献すべき相手、貢献を受けるべき相手などを分析し、活動相互間の関係を明らかにします。
分析という名称は、物事を見るには、何らかの切り口が必要であることを示唆するものです。
組織を観察する際には、上記①活動、②貢献、③意思決定、④関係の4つ視点をもって見ると、組織設計に大いに役立つわけです。
また勢いのある会社ほど組織はがたがたしていることが多く、それでいながら申し分のないパフォーマンスを発揮します。
組織変更には一種の苦痛を伴いますが、経常利益率が5%を超えられない企業の裏側には職能別の固定化した組織が存在する、そういう事実から目を背けることがないようにしたいものです。
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