古くから、組織構造のあり方は研究されてきました。組織問題は、マネジメントの分野では極めて重要なテーマです。今回はマネジメントにおける組織のあり方について検討します。
多すぎる階層は要注意
「人のふり見てわがふり直せ」というように、他人の悪い癖は自身を顧みるための鏡です。ここではまず、ドラッカーが挙げる組織の悪しき例について見ておきましょう。
まず最初は、階層の多い組織です。文字どおり、トップから末端までの階層が多すぎる組織です。階層が1つ増えるごとに共通の方向付けや総合理解がますます困難になります。よって、階層をできるだけ少なくすることが、組織構造設計の基本原則になります。
また、要となる人間を、間違った問題や重要でない問題に振り向けることも、危険な組織の兆候です。特に、基幹となる人物は、真に組織の成果を上げるための仕事に振り向けるべきです。
会議の多い組織も要注意
会議が頻繁で出席人数の多い組織も要注意です。理想的には、会議がなくても運営できる組織です。他にも、組織構造に関わる問題が次々と起こる組織、人の感情や好き嫌いに気を使うようになる組織など、日頃われわれがよく目にする兆候が、組織の悪しき症状だと指摘されています。
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