マネジメントする人は、意思決定の技術が欠かせません。意思決定とは、将来の成果に対する現在の決定です。意思決定の良し悪しが将来の成果の良し悪しに直結することはいうまでもありません。
戦略的な意思決定の5段階
意思決定が戦略的に実行される場合、通常は次のような手順が用いられます。
①問題の定義
②問題の分析
③複数の解決案の作成
④解決策の選定
⑤効果的な実行
以上5つのステップがそれです。これは意思決定の最もオーソドックスな手法として理解しておくべきです。
日本的意思決定の手順
一方、日本型の意思決定は以下のような手順です。
①問題を明確にする
②意見の対立を促す
③意見の相違を重視する
④誰が決定すべきかを問題にする
⑤決定後の売り込みを不要にする
この中で特に注目するのが、⑤の売り込みを不要にするという点です。というのも、従来の意思決定手法では、決定した事項を組織の全体に浸透させるのに時間がかかるからです。一方、日本型の意思決定では、事前にいわゆる根回しが入念に行われており、ことが決定すると、即座に実行に移されます。
このように、日本的とも見られる根回しも、意思決定の円滑な実行においてたいへん重要な意義を持っていることがわかります。
マネジメントする人の職務設計
マネジメントする人は、①マネジャー本来の機能、②組織や上司が設定する責任、③上下横の関係で規定される課題、④必要とする情報とその情報の流れにおける自身の位置、これら4つから自らの仕事を主体的に知ることが欠かせません。
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