理念と経営の勉強会に参加しました。10月号の巻頭対談で取り上げられている、「信越化学工業」について述べさせていただきたいと思います。
信越化学工業株式会社は、前期で13期連続最高益更新という驚異的な記録を打ちたてている企業です。社長の金川千尋氏はこのように語ります。
「どんな厳しい時代にも利益を出し続けることが本当の成功である」
景況感が悪化する現在、どんなに厳しい時代にも~と言われると、誠に厳しい言葉に感じられます。利益を出し続けられる力の源はいったいどこにあるのでしょうか。
その一つは、保守的とも取れるような、徹底した合理化主義にあるようです。勉強会でも多くの方が挙げた点でした。特に人員の面では目を見張ります。「営業マンが40人必要だ」と言われたときに、「2人で十分だ」とはねたり、時には新卒の採用をゼロにしたりと、少数精鋭を貫き通しています。
今年で82歳という金川社長。戦前の経験からでしょうか、山本五十六さんがミッドウェーの海戦で、"官僚主義"に阻まれたというお話をしており、最大の悲劇だったと断じています。
それだけに、全ての決断は社長自らすべきであるともおっしゃっています。
厳しい人物というのは自分自身に一番厳しいものである、そんな言葉を体現したような方だなと思いました。
金川社長は財務にも大変詳しいと聞いています。ここに王道の経営の姿を見たような気がします。
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