マネジメントは組織に成果を上げさせるために存在します。では、組織としての企業を考えた場合、企業はいったいどのような成果を上げるべきなのでしょうか。
この問いに対してドラッカーは、少々意外な回答を提示します。
「顧客の創造」こそが、企業が上げるべき成果、すなわち企業の目的だと、ドラッカーは位置付けるのです。ドラッカーの意図するところについては、少々解説が必要でしょう。
唯一の目的は顧客の創造
企業は社会的機関の一員です。そのため、社会やコミュニティ、顧客のニーズを満足させるために存在します。ということは、ニーズを満足させるに足らぬ企業は、存在意義がなくなります(仮にニーズを満足させられないとすると、政府や自治体も同様!)。
この考えからすると、誰かしらのニーズを満足させ続けることが、企業の目的となります。言い換えると、企業の目的は「顧客を創造する」ことになります。しかもこれが企業の目的についての妥当な唯一の定義だと、ドラッカーは強調するのです。
したがって、企業にとってのマネジメントとは、「唯一の目的である顧客創造を達成するための道具、機能、機関」になるわけです。
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