「黒字倒産」という言葉をご存知でしょうか?損益計算書上では利益が出ているにもかかわらず、資金繰りに行き詰まり倒産してしまうことです。「勘定合って銭足らず」の事です。こうした事態が発生する原因の一つは、入金と出金のタイミングのズレによる資金不足です。通常、損益計算書では、実際に入出金があった時点ではなく、取り引きが発生した時点で売り上げや仕入れなどが計上されます。ですから、損益計算書上どんなに売上が上がっていても、その入金より経費などの支出の方が早ければ、資金が不足してしますのです。
こうした事態を回避するために有効なのが「資金繰り表」です。「資金繰り表」とは、将来の現金の収入と支出を予測した結果をとりまとめたものです。これを作成しておけば、不足する資金の額や時期を事前に把握でき、突然の資金不足も未然に防ぐことができるのです。
以下は一般的に資金繰り表を作成する手順です。
ステップ① 入金と支払いの取引条件を洗い出す
ステップ② 資産、負債(定期積立、借入金の返済など)の移動に関する情報を整理する
ステップ③ 売上(売掛金の回収)を予測する
ステップ④ 原価・経費を予測する
ステップ⑤ イレギュラーな収入・支出(機械や備品の購入や売却など)を予測する
事業経営を車に例えるなら、「損益計算」と「資金計画」はまさに車の両輪といえます。どちらかに不備が生じると経営に支障をきたし、最悪の場合には倒産といった事態に陥る可能性も少なくないからです。事業を円滑に進めていくためには、「損益計算」と「資金計画」の両者に気を配ることが重要だといえます。
「資金繰り表」の作り方など詳細については、弊社のコンサルタントが分かりやすく説明させていただきますので、お気軽にご相談下さい。
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