今回は、会社で良く間違った使い方をされている「月給制」についてご説明します。
月給制や月給日給制、日給月給制という言葉は、法律用語ではありませんが、一般には、次のような
使い方をされています。
① 完全月給制・・1カ月の賃金が1カ月間の労働日数に関係なく固定していて、欠勤があっても賃金を
控除しないもの
② 月給日給制・・賃金が月単位で決められているが、欠勤日がある場合には、欠勤日数に応じて欠勤
控除がなされるもの
③ 日給月給制・・1日いくらと決まっている日給制でありながら、その支払いは毎月1回の給料日に
支払うもの
月給制は、通常、完全月給制を指します。完全月給制とは、もし欠勤(年次有給休暇を除きます)が
あった場合でも、欠勤分の給与を差し引かない制度です。それに比べて、月給日給制は欠勤(年次有給
休暇を除きます)があった場合、ノーワークノーペイの原則が適用されて、欠勤分の給与は、月給額から
差し引かれます。
次に、日給月給制は、1日を計算単位として給料が定められ、その支払を毎月1回まとめて支払う制度
のことです。
実際には、これらの3つは混同されて使われており、多くの会社は、②の月給日給制を採用しているに
もかかわらず、「うちは月給制だ」と言ったりするのが実情です。
採用時などに、労働者に労働条件の明示をする際などには、誤解のないように注意が必要ですね。
名ばかり副理事長
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