先日、厚生労働省は、特定健診・特定保健指導(メタボ健診)の実施率
が低かったり、メタボ該当者が減らない健康保険組合などに財政負担を
重くするなどのペナルティー(罰則)を科すとして、具体策を有識者検
討会に明らかにしました。
特定健診・特定保健指導(メタボ健診)は、企業の健康保険組合や市町
村の国民健康保険など各保険者に実施が義務づけられています。
メタボ該当者や予備群が多いと将来の医療費増を招くとして、医療費抑
制のために健診実施やメタボ改善の達成状況に応じて
「政令で定める方法」で罰則を科すと法に定められています。成績の悪
い保険者の後期高齢者医療への支援金を増やし、達成率 のよい保険者に
は減らす「加算減算」を2013年度から実施するとされており、厚生
労働省では本年6月ごろをめどに政令を定めたいとしています。
これは、一見、医療費を下げることに繋がるように見えますが、検討会
の委員からは、「特定健診・指導と医療費の関連性がないという意見もあ
る。合理的根拠の欠けた手法での加算減算は各保険者の理解を得られな
いのでは」「財政的に厳しいために指導できないところがさらにペナル
ティーで重くなるという矛盾が出る」など、ペナルティーへの批判が多
数出たようです。
このような措置は、結局、健保組合等の財政悪化をさらに助長し、収支
の悪くなった分が、私たち被保険者に対する保険料の上昇になるのでは
ないか、とも考えてしまいます。
健康管理は本来、個人の管理。健保組合等にペナルティを課すよりは、
従業員個人に対する徹底した健康教育と、健診を受診しなければ、結局
は従業員個人に跳ね返ってくる、という意識改革が先なのではないでし
ょうか。
皆さんはどう考えますか。
ゴルフも家庭も新米社労士
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