今日は、パート・アルバイトの服務規律について考えたいと思います。
服務規律とは会社の秩序を維持し、快適な職場環境を維持するため
に、会社で働くうえで遵守すべき基本ルールですので、正社員・パート
・アルバイトに関係なく、会社で働く全ての者が遵守することが求められ
ます。特にパート・アルバイトは、家庭や学校、本業等、会社以外に力を
注ぐべきことを有しているため、会社への帰属意識が正社員に比べて
低いことが多く、モラルの低下による服務規律違反が起きやすいため、
こうした違反を予防するためにパート・アルバイトの担う業務や働き方に
応じた服務規律の制定は必要です。
こうして服務規律を適切に規定しておくと、ルール違反に対する懲戒
処分の根拠にもなるので、ルール違反が発生したときに、懲戒処分を
行いやすくなります。
また最近では、パート・アルバイトが兼業をすることが多くなり、個人
情報や企業情報を持ち出される可能性が高まってきていますので、服
務規律のうち、情報漏洩対策については必ず規定するようにし、誓約
書をパート・アルバイトに記入してもらうようにするのが良いでしょう。
一方で、このような情報漏洩を防止するために、パート・アルバイトに
対して兼業禁止を規定することは、可能なのでしょうか。パート・アルバ
イトは短時間労働であるために兼業に伴う業務への能率の低下や支
障をきたすことが考えにくいことや、生活に必要な一定程度の収入を確
保する必要があることから、兼業を禁止する合理性は小さいと考えられ
ますので、兼業禁止をパート・アルバイトに対して求めることは適切では
ありません。
さらに、パート・アルバイトは女性の割合が高いので、セクハラ防止に
関する規定は必ず規定するようにしましょう。
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