6.病院・医院経営ブログ

三師会合同でレセプトオンライン請求の完全義務化撤廃を要望

三師会合同でレセプトオンライン請求の完全義務化撤廃を要望

10月22日、日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会の三師会は合同で、レセプトオンライン請求の完全義務化撤廃を求める共同声明を厚生労働省に提出されました。

今回の共同声明はレセプトオンライン請求の義務化について反対であることが三師会共通の認識であり、そのことをアピールするためにまとめられたものです。

共同声明では、医療におけるITの活用は医療の質の向上・医療の安全に資するものでなければならないはずであるのに、これらを鑑みることなく、レセプト請求をオンラインに限定し、医療機関等に新たな投資と負担を強いようとしている国の政策を批判。その上で①レセプトオンライン請求の完全義務化を撤廃すること、②レセプトオンライン請求は医療機関等の自主性に委ねること、の二点を求めています。

これに対して共同声明を直接受け取った舛添大臣は代行請求を含めて他によい方法がないか検討していき、地域医療が崩壊することがないようきめ細かな対応をしていくつもりなので協力して欲しい、と述べました。

　レセプトオンライン請求が完全義務化され、新たに設備投資をするとなると資金繰りに多大な影響を及ぼす他、請求事務を新たに習得するとなると、一時的とはいえ事務負担が増えることとなります。しかし長期的な資金計画を立てて、オンライン化による効率的な請求事務を行うことができれば、医院にとっては強力な武器になるかもしれません。

　なにより大切なのは、共同声明にある「医療におけるITの活用は医療の質の向上・医療の安全に資するものでなければならない」です。今後の厚生労働省の対応に注目です。

2008年4月病院報告

2008年4月病院報告

　厚生労働省が10月9日に公表した4月分の病院報告をお知らせ致します。

≪1日平均患者数≫

１日平均患者数（人）

対前月増減（人）

平成20年4月

平成20年3月

平成20年4月

平成20年3月

病　　　院

在院患者数

総数

1 320 579

1 344 015

△ 23 436

△ 17 552

精神病床

314 373

315 774

△  1 401

△    778

結核病床

3 650

3 731

△     81

△     32

療養病床

309 502

312 763

△  3 261

△    924

一般病床

693 011

711 695

△ 18 684

△ 15 820

介護療養病床

91 656

94 037

△  2 381

△    536

外来患者数

1 454 899

1 440 276

14 623

△ 32 334

診　療　所

在院患者数

療養病床

13 335

13 647

△    312

△    333

介護療養病床

5 059

5 215

△    156

△    125

※  病院の1日平均在院患者数は、1,320,579人（前月比23,436人減）となりました。

≪平均在院日数≫

								平均在院日数（日）			対前月増減（日）
								平成20年4月	平成20年3月	平成20年2月	平成20年4月	平成20年3月
	病　　　院
		総数						33.7	34.2	34.1	△  0.5	0.1
			精神病床					304.0	309.8	317.6	△  5.8	△ 7.8
			結核病床					72.6	73.6	70.3	△  1.0	3.3
			療養病床					166.8	171.8	173.5	△  5.0	△ 1.7
			一般病床					18.8	19.3	19.4	△  0.5	△ 0.1
		介護療養病床						270.2	280.3	287.6	△ 10.1	△ 7.3
	診　療　所
		療養病床						97.6	103.5	105.7	△  5.9	△ 2.2
		介護療養病床						96.1	106.1	105.8	△ 10.0	0.3

※  療養病床166.8日（5.0日短縮）　精神病床304.0日（5.8日短縮）　結核病床72.6日（1.0日短縮）となり、総数における平均在院日数は33.7日（0.5日短縮）と全体的に短縮傾向になりました。

日本の病院の入院期間は、病院が福祉の分野まで担ってきたせいもあってか、諸外国に比べてとても長いと言われています。

しかし今回の結果を見ると、1日平均在院患者数、平均在院日数ともに大幅な減少傾向にありました。

福祉分野の制度の充実が急がれるところではありますが・・・

　皆さんは、この結果をどう受け止められたでしょうか？

詳しく知りたい方はこちらまで→ http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/byouin/m08/04.html

家族等に対する説明も診察時間に

この度、厚生労働省より診療報酬の算定方法の疑義解釈資料が、10/15付けで地方厚生局あてに送付されました。外来管理加算についてはおおむね5分の診察時間が必要とのことでしたが、小児や認知症の患者さんなどの場合、本人から症状を聞き取るのが難しく、そのご家族から症状などを聞いた場合、その時間も診察時間に入るのかという問題点がありました。今回の通知では、家族等への説明時間も診察時間に含めるという回答が出ておりますので、ご参考にしてみて下さい。　

問

　A００１再診療の注６に規定する外来管理加算について、小児や認知症患者等、本人から症状を聴取することが困難な場合であって、付き添いの家族等から症状を聞いて診療を行った場合に算定できるのか。

答

　小児や認知症患者等の本人から問診を行うことが困難な場合において、家族等から症状を聞いて本人に対して診察を行い、家族等に対して懇切丁寧な説明を行った場合には、外来管理加算を算定できる。この場合、家族等に問診や説明を行っている時間も「医師が直接診察を行っている時間」に含めるものとする。

　厚生労働省保険局医療課　事務連絡より　抜粋