~決算隊ブログ 29~
今回は、建設仮勘定の計上についてご紹介いたします。
【設例】
① 営業所用建物の建設を建設業者に依頼し、工事代金の手付金10,500,000円(税込)を支払った。
② ①の建物が完成し引渡しを受け、工事代金の残額31,500,000円(税込)を支払った。
【仕訳】
①(借)建設仮勘定 10,500,000 円 (貸) 現金預金 10,500,000円
②(借)建物 40,000,000円 (貸) 建設仮勘定 10,500,000円
仮払消費税等 2,000,000 円 現金預金 31,500,000円
【解説】
企業が経営目的に使用するために、固定資産を建設又は製作する費用を集計処理するのが「建設仮勘定」です。
建設仮勘定に含められるものとしては、建設のための手付金、設備建設目的で取得した機械等で保管中のもの、建設目的で購入した資材等、建設目的のための直接労務費・経費などがあります。
建設仮勘定は固定資産が完成するまでに用いられる仮勘定ですので、工事が完成した場合には速やかに本勘定に振替処理しなければなりません。
<消費税について>
本設例のように工事代金の手付金に消費税部分を加えて支払う場合であっても、目的物の引渡しがあるまでは仕入税額控除の対象となりませんので建設仮勘定に含めておき、引渡しを受けた時点で仮払消費税等として処理します。