決算隊ブログ46
秋の気配がしてきました。食欲の秋ということで今まで以上に食べてしまいそうです・・・。
今回の決算隊ブログは、「貸倒引当金を戻し入れた場合の仕訳」についてご紹介します。
《事例》
決算に当たり、期末売掛金10,000,000円に対し80,000円の貸倒引当金を設定する。ただし、貸倒引当金勘定に100,000円の残高がある。
《仕訳》
①貸倒引当金 100,000円 / 貸倒引当金戻入益 100,000円
貸倒引当金繰入額 80,000円 / 貸倒引当金 80,000円
②貸倒引当金 20,000円 / 貸倒引当金戻入益 20,000円
《解説》
貸倒引当金の計上方法には、①洗替え法と②差額補充法とがあります。洗替え法とは、期末に貸倒引当金残高がある時はすべて貸倒引当金戻入勘定へ振り戻し、新たに当期末の債権に対して貸倒引当金を計上する方法です。
差額補充法とは、貸倒引当金の期末残高と当期末の債権に対する貸倒引当金額との差額分だけ繰り入れ又は戻し入れる方法です。
貸倒引当金に期末残高があるのは、前期の繰入れが過大であったと考えられ、当期末の戻入れは前期の訂正という意味で前期損益修正益と考えられます。
洗替え法を採用する場合には、貸倒引当金繰入額と貸倒引当金戻入益とを相殺し、「貸倒引当金戻入益」として特別利益に表示するのが原則です。
《消費税》
貸倒引当金の繰入れや戻入れの取引は資産の譲渡等に該当しないため、課税の対象外となります。
せしぼん