~決算隊ブログ⑩~
12月もあと残りわずか。年末年始のお休みは何しようか・・・、この頃はそんなことを考えている毎日です!
さて、今回の決算隊ブログは、「売上割引・売上値引」です。
①通常は手形払いが支払い条件である得意先A社から当月支払われる予定の5,000,000円について、当社の資金繰りの都合で現金による支払いをA社に要請し承諾を得た。
本日、現金支払いに対する割引料として10,000円を差し引いた4,990,000円が当座預金に入金された。
【仕訳】
売上割引 9,524円
仮受消費税等 476円
②先月L社に売り上げた商品のうち、一部品質不良品が含まれていた旨の連絡を受けたので、早速調査を行い50,000円の値引きをすることでL社の了承を得た。
【仕訳】
仮受消費税等 2,380円
【解説】
① について
売上割引とは、売上代金を期日前に支払いを受けること、又は通常手形払いのところ、現金払いに変更してもらうことなどによる売掛金の一部免除額をいいます。売上割引の性格は、得意先からの早期支払いを受けることなどに対する金融費用です。
② について
売上値引とは売上品の量目不足、品質不良、破損などの理由により代価から減額することをいいます。
「売上割引」「売上値引」はよく似た科目ですが、「売上割引」は金融費用であり、損益計算書上の表示は営業外費用の区分に表示されます。一方「売上値引」は総売上高より直接控除するか、又は総売上高から控除する形式で表示します。
消費税については、「売上割引」「売上値引」は両方とも売上に係る対価の返還等に該当し、その対価の返還等に係る消費税額は、当該課税期間の課税標準額に対する消費税額から控除することができます。また、科目も売上に係る対価の返還等に該当することから、仮払消費税等ではなく、仮受消費税等を使用することになります。
せしぼん