会計事務所の繁忙期は通常、1月(償却資産税、支払調書、源泉の納付)、2月から3月中旬(言わずと知れた個人の確定申告)、4月から5月(3月決算会社の申告)、12月(年末調整)とされています。
たしかにこれらの時期は非常に忙しい思いをします。「もうだめだ」と思う瞬間が何度も訪れます。今は7月。3月申告の会社の対応はやっと終わり「決定的にダメ」ということはなく今年も何とか乗り切れました。
ただ、私の所属する藤間事務所は申告だけやっていればいいのではありません。組織再編・新規セミナーの準備・書籍雑誌記事の執筆・コンサルティングと守備範囲が広く、個人的には2年前の6月から「今月はもうだめだ。回らない」と毎月思い・苦しみ・悩んできました。
このブログを書いているということはこれらの時期を何とか乗り切ったということになります。これはひとえに同僚たち・スタッフさんたちのお陰です。危機的状況にあっても誰かが救いの手を差し伸べてくれて何とか乗り切ってきました。本当に事務所の総合力と普段のコミュニケーションの重要性を痛感します。
こんな思いをしながら仕事を続けていると当然ストレスがたまります。このストレスを上手に解消しながら生活しないといけないと思います。ストレスの解消方法は、私の場合はTV鑑賞です。主にバラエティー番組です。
基本的にTVはニュースしか認められていないのですが、ときどきバラエティ番組のやっている時間に自宅で一人という状況があります。当然バラエティー番組を見ます。家人が帰ってきたときにすぐ消せるようにリモコンと、勉強をしていたフリをするための小難しい本を脇に置いて。
本当にたまにしか見られないので、どんなバラエティー番組も面白く鑑賞できます。面白くて、面白くて、感極まって、涙が出てきます。涙がにじむのではなくて、号泣に近い状態に陥ります。画面が見られなくなるので涙をぬぐいながらTV鑑賞をします。
「今、まさに感動している」と思える瞬間です。人生において感動できる瞬間なんてそうは無いと思います。感動している自分にまた感動します。
この感動を与えてくれた家内に感謝もします。TV見放題ならこんな感動は味わえていないはずです。
それと同時にバラエティー番組を見ながら号泣している自分を考え、心療内科の門をたたいたほうがいいかなとも思います。精神的に病んでいないことを祈るばかりです。
内部統制の世界では、リスクを評価し、これに対応することが必要になります。ですがすべてのリスクを「無くそう」とするのでは無く、リスクに対し色々な対応をします。
リスクへの対応方法は「回避」「受容」「低減」「移転」があります。「バラエティー番組を見ていて家内に怒られるリスク」をどう扱うかは、そのリスクの発生可能性と影響度を考慮して判断します。
家内が帰ってきたことに気づかないような場所でTVを見ているのならば発生可能性が高く、鍵やドアの音で気づく場合は発生可能性が低くなります。
もし、バラエティー番組を見ているのを家内に発見されてDV(ドメスティックバイオレンス)をうけるならば影響度は高く、たまたま家内の機嫌が良くて発見されても何も言われなければ私の精神への影響度は低くなります。
家内に起こられるのが、私にとってどの程度嫌かで判断します。
どうしても怒られたくないのならば、「回避」します。TVを見ないことです。
怒られてもいいやと開き直るのであれば、「受容」します。TVを消されるまで見ます。
あんまり怒られたくないならば、「低減」します。物音に注意しながらいつでもTVを消せる体制をとります。
怒りの矛先を別に向けたければ、「移転」します。例えばニュースを見ていたのにいつの間にかバラエティーに変わっていた、犬のポチがリモコンを踏んでしまいTVが点いたのに気づかなかった、誰か知らない人が家に入りTVを見ていた等、自分の責任でないと言い訳します。
私が何時もとる行動は低減です。ご参考になったでしょうか?
気をつけたいのはすべてのリスクを回避する方策を取るのは、大変な労力が必要になるということです。
「リスクは全部なくすべきだ」などと考えていると、作業は膨大となり、多大な労力を裂くことになり、リスクが発現した場合に生ずる損害以上のコストがかかる可能性があることです。
リスクの重要性を判断し、対処する行動を決めることが大切です。
(by Th)