節税という言葉は皆さん日ごろ色々なところでお聞きになっていらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、本当の節税の意味を正しく理解されている経営者の方は少ないようです。
決算間近になり、慌てて自動車を購入したり、必要がないのにパソコンを購入したりする方がいらっしゃいますが、これは本当の意味での節税とはいえません。税金もコストの一部と考え、無駄な税金を減らす必要は当然あります。しかし、それと同時に経費の無駄使いもさけなければなりません。
それでは本当の意味での節税とはどのようなことをいうのでしょうか。それは「お金が残る節税対策」をすることです。
具体的には①税法上の各種特典をフル活用することがまずあげられます。例えば、現在中小企業においては10万円以上30万円未満の資産については年間300万まで費用とすることが期間限定で認められています。通常であれば資産に計上しなければならないものです。仮に300万円費用が増えるとしたら税金は約120万円少なくなります。(税率を40%とした場合)もちろん資産計上した部分も何年かにわたって減価償却費として費用化はしていきますが、毎年利益がでるとは限りませんし、②投資した金額はなるべく早期に回収する必要がある点からも有効な対策といえます。
この他製造業等で機械を購入した場合には税金が控除される税制があります。中小企業の方であれば1台160万以上の機械を購入すれば購入金額の7%が本来支払う税金から控除されます。500万円の機械であれば35万円税金が少なくなります。例えば3月決算で4月に購入予定の経営者の方は3月に購入してみることも検討してみる必要があると思います。ただし、③無駄使いをする節税は意味がありませんので、会社の成長に必要がある場合にご検討ください。
このように税制は毎年めまぐるしく変わり、経営者の方に有利な税制や、不利な税制がございます。日ごろから税制改正には注意し、会社として取り入れられるものが無いか顧問税理士に確認していきましょう。「知らなかった」ということが無いようにしてください。
また、日ごろから節税の決算をこころがけ、今期はどのぐらいの利益がでるのか、どのくらいの税金の支払いがでそうなのか、そして、節税対策が必要なのかどうかも含め早め早めの対策を心がけましょう。なにしろ利益がどのくらいあるのかがわかっていないと手の打ちようがないのですから。
by グッピー