こんにちは。GWのど真ん中、みなさまはいかがお過ごしですか?
今回は、コスト管理に有用な手法として注目されている、「在庫管理の見直し」についてお話します。期末在庫は、来期以降に仕入として投入される商品・材料の在庫です。在庫は将来売上を獲得する資産であって費用ではありません。では、在庫という資産をなぜ増やしてはいけないのでしょうか?
過剰在庫・過少在庫に伴うリスク
まず、在庫が、全て売れ筋商品であれば、問題はありませんが、季節変動や流行のあるものは、在庫となると、当初の値段より売値が下がります。また、在庫を保管するにあたり、倉庫スペースが必要になり倉庫費用がかかります。ストックがふえてくると、商品を単に積んでおけばよいというものではなく、常に何処に何があるか管理をする人が必要になります。それでも、管理しきれないと、在庫として倉庫にあるのに、同じものをまた仕入れてしまう失敗を起こします。以上のように、過剰在庫はムダなコストを発生させる要因となります。
だからといって、在庫は少なければ少ないほどいいというわけでもありません。過少在庫は貴重な販売機会の損失をもたらすことになります。過剰在庫や過少在庫に陥らない適正在庫を常に維持することが大切になります。
売れ筋・死に筋商品は常に変化しており、それに応じて在庫量などは変化します。このため、適正在庫を実現するためには在庫量などの変化をいち早くつかみ、仕入数量の変更・停止など適切な対応を図っていく必要があります。
商品管理の優先順位を決める方法として、ABC分析があります。
ABC分析とは、限られた労力を振り分けなければならないとした場合の在庫管理にかかわる労力の優先順位のつけ方であり、商品の売上高への貢献度合いに応じて、A・B・C群の3群に分類して、商品管理の優先順位を決めるものです。
例えば、
売上高の60%を占める商品群をA群の商品として週に1回
売上高の30%を占める商品群をB群の商品として2週間に1回
売上高の10%を占める商品群をC群の商品として月に1回
実地棚卸します。
また、商品の在庫(販売)動向を判断する指標として
在庫回転率=出庫高/在庫高
年間在庫回転率=年間出庫高/年間在庫高
在庫回転日数=365日/年間在庫回転率
商品回転率=商品売上高(原価)/商品在庫高(原価)
などがあります。
せっかくのGW行楽や癒しを求めてお出かけするのもよいですが、大型連休でしか落ち着いてできないこと、倉庫へと向かい、在庫を一掃整理されてみるのもよいのではないでしょうか。
(tomo)