先日、お母様を亡くされたAさんが、
相続後に相談にいらっしゃいました。
Aさんは兄と2分の1ずつ共有で取得した不動産について
悩まれていました。
Aさん)共有で取得した不動産をめぐって兄の次男、甥との間に
心配事が増えてきてしまいまして…。
秋 子)そうですか。
具体的にお伺いしてもよろしいですか?
Aさん)はい。
取得した不動産には、兄と甥が住んでいましたが、
当初は、不動産を売却してその代金を兄と2分の1ずつ
分けることを決めていました。
しかし、兄が突然亡くなり、兄の持分は甥が2人いるので
それぞれ4分の1ずつ相続することになりました。
秋 子)共有する方がさらに増えてしまったのですね。
現在も引き続きお住まいですか?
Aさん)そうです。甥が今も・・・。
兄の相続後1年間は売却を猶予することを
甥と約束はしていたのですが、期限は過ぎています。
秋 子)何か特別な事情がおありですか?
Aさん)はい。
甥は病弱で、無職になってしまったことも影響してか、
約束の期限を過ぎても居住し続け、さらにはご近所との
トラブルが増えていきました。
いつしかそのクレームも、近隣住民や管理組合から
私のところへ直接届くようにまでなってしまって…。
このままでは何かが起きたときに持分を所有している私にも
責任が及ぶのではないかと不安です。
秋 子)更なるトラブルが起こってからでは遅いですからね。
現状でAさんに相続が起こってしまった場合に、
奥様とお子様が巻き込まれてしまう心配もあります。
何とか共有を解消するような対策が必要ですね。
Aさん)当初は、売却代金がもらえればと思っていましたが、
今はトラブルに巻き込まれたくないという思いが強いです。
私の持分を手放せるのであればどんな方法でも・・・。
秋 子)Aさんの単独での持分の売却を行うのは実質不可能ですので、
ご提案としては、
①甥達を改めて説得し、当初の通り共有者全員で第三者へ売却し代金をもらう。
②Aさんの持分を甥に買ってもらう。
③Aさんの持分を甥に贈与する。
④Aさんが遺言書を作成し、甥に遺贈する。
などが考えられますが、いかがでしょうか?
Aさん)どの方法にしても、甥の同意無しに進めることはできないのですね。
②と③は資金的な面もあるので、うまく話がまとまる自信が…。
④ですと、現状がいつまで続くのかという悩みがとれなさそうですね。
そう考えると、①が一番現実的なように感じます。
その後、Aさんは甥達を説得するべく、お話し合いを進める決心をされた様子でしたが、
居住していない不動産を共有名義で相続することのデメリットを
強く感じていらっしゃるようでした。
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