前回(昨年11/29)は金庫株の法的手続きについてご説明したので、今回は会計処理について書きたいと思います。
<会社が金庫株を取得・売却・消却したときの処理>
(1) 会社が金庫株を取得したときの処理
金庫株は自己資本のマイナスとして表示されます。つまり純資産の部に自己株式の科目欄を設け、そこに自己資本のマイナスとして控除形式で記載します。
これは金庫株の取得は会社財産の払い戻しであるとの考え方により、金庫株を資産計上することは資産のみかけのボリュームが膨れあがるだけで正確な資産状況を表していないとの理由によります。
【例】自己株式を1億円で取得した場合
<借方> <貸方>
自己株式 1億円 / 現金預金 1億円
貸借対照表・純資産の部の表示 (単位:百万円)
<純資産の部>
株主資本
資本金 ×××
資本剰余金 ×××
:
利益剰余金 ×××
自己株式 100
(2) 自己株式を売却・消却したときの処理
【例】自己株式を1億1,000万円で売却した場合
<借方> <貸方>
現金預金 1億1,000万円 / 自己株式 1億円
その他資本剰余金 1,000万円
【例】自己株式を消却した場合
<借方> <貸方>
その他資本剰余金 1億円 / 自己株式 1億円
問合せ先:0120-944-733
事業財産承継部 新垣
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