現実を視よ 柳井正著
社員にもベンチャースピリットを
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私は、経営の「原理原則」は、どれだけ時代が変化しても、そう簡単には変わらないと考えている。
ファーストリティリングでは経営理念の第一として、「顧客の要望に応え、顧客を創造する経営」を定めている。
十年後であれ、二十年後であれ、その理念を第一に掲げ続けるだろう。
大切なのは成功や失敗を通して、そうした経営理念の意義を繰り返していくこと。
どのような企業にも、経営理念がある。
それは創業者が、事業の経験を通して、自分の夢になり、理想になり、文字通り「血肉化」していったもの。
それが空文化してしまえば、企業の業績は必ず低迷していく。
韓国や中国の企業に比べて、とかく元気がないと評される日本企業。
いちばん悪いのは、時代の変化に鈍感であった経営者である間違いない。
それは戦後の安定のなかで、経営者がサラリーマン化してしまぅたことに関係がある。
すなわち、創業者精神の欠如。
極論かもしれないが、もし松下幸之助や盛田昭夫のような人物が生きていたら、いまの日本のエレクトロニクス産業の苦境はなかったのではないか。
テレビ工場にしても、もっと早く海外に移転していただろう。
会社を潰さないために、必要な判断を必要な時に行っていたはずである。
しかし、不振の責めを経営者だけ負わせるのは誤りだと思う。
その責めは、経営幹部全員、あるいは社員一人ひとりにある。
そもそも企業とは、明確な目標や目的、コンセプトを共有した集団である。
社員一人ひとりがプロ意識に徹して、実績で勝負し、「勝つ経営」をめざす燃える集団でなければならない。
企業というものは立ち止まっていたら、一瞬で時代から取り残され、衰弱していってしまう。
企業はつねに競争を続けている。
現状に満足して変化や挑戦を避けることは、その時点で負けを意味する。
生き残るためには、社員一人ひとりがベンチャースピリットをもたなければならない。
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どれだけ時代が変化しても「原理原則」が大事です。
その原理原則を社長が分かり、幹部が分かり、社員がわかって行動している。
それが理念であり、浸透させている組織が強いんです。
とくに失敗した時に理念に立ち返ることで、やるべきことが明確になります。
その理念の浸透が会社の風土や文化につながっていき、継承していくことになります。
原理原則・・・
大事ですね。
([星野]さんのブログ「HSコーポレーション星野 修の想い・志」より抜粋)
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