そんなに大きな失敗や深刻な挫折ではなくても、人はみんな日々、失敗を繰り返し、そこから少しずつ学んでいる。
「冗談のつもりでいったのに、彼は真面目に受け止めて気分を害してしまった。あの手の冗談は、通じない人もいるのだなあ。
今後は冗談も相手を見てからにしよう」
このように失敗を自分なりの「教訓」ととらえられる人は、自分を大きく成長させていける人だ。
心にスタミナを蓄え、じわじわと気持ちを鍛えていく人だ。
要は、
「小さな失敗は、教訓になる。簡単にやり過ごさないで、そこから学べ」
「大きな失敗こそ、笑い飛ばせ。それを乗り越えれば、伝説になる」
という心構えを持ってみよう。
この失敗を、「不幸」といい換えてもいい。
どう考えても自分に非はないのに、窮地に立たされたり、死にたくなるほどのつらい思いを味わったりすることも、長い人生には何回かあるだろう。
そんなとき、
「ああ、わたしはなんてツイていないんだろう。せっかくここまでがんばってきたのに、神はいないのか…」
「あの人のせいで、こんなひどい目に遭うとは…今の社会は公平じゃない」
などと運のなさを嘆いたり、他の人や社会のせいにして背を向けたりしていたのでは、せっかくの「不幸」が生かされない。
かつての不遇や不幸を乗り越えて一時代を築いた…というのが有名人の伝記や自叙伝の「読ませどころ」である。
不幸を乗り越え、それまでの自分を乗り越えた人は、その人なりの「伝説」を築き上げることができる。
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